『巻の人間国宝』認定 第1号

認定日2015年2月20日

高城 信雄(のぶお)・幸子(ゆきこ)さん夫妻

分野 工芸
詳細 つるし雛

16〜17年位前から趣味としてつるし雛作りを始める。教室(つるし雛)に通いながら制作活動を続けるなか、あの2011年3月11日を迎えました。3か月程度の避難生活を仙台の子供さん宅で過ごした後に石巻へ戻るが、震災のショックから幸子さんは針を持つことができなくなっていました。そんな中、教室の先生との再会をはたします。その後、仲間の皆さんと制作を再開させて現在に至ります。

幸子さんが作り上げるつるし雛に見事な演出を加えているのが、ご主人の信雄さんが手がける飾り台。プロの顔負けの木工細工で、奥様の作品をより素晴らしいものに仕上げています。夫婦の共同作業で作り上げた『つるし雛』は、近所の方々へ見て楽しんでいただき、心から和んでもらう事がお二人の喜びのようで、「売ってほしい」とお願いされたこともあったそうですが、現在に至るまで販売を考えたことはないということでした。

高城ご夫妻

取材スタッフの質問に次のように答えていただきました。

つりし雛作りの魅力は何ですか?
幸子さん:無心になれること。
信雄さん:夢中になれることがあると若くなれる。

活動を続けて来て良かったと思う事は?
仲間作りができたこと、作品を見ていて楽しいし元気がでる。

今後の活動は?
仮設を出たとき、つるし雛を置ける物置を作りこれからも続けていきたい。また若さを保つためにも二人で続けていきたい。興味のある人は是非やってみてください。

ご夫婦で夢中になれる事があるというのは素晴らしいですね。さらに信雄さんはアマチュア無線3級、塗装技能1級・囲碁4段等、多彩な才能の持ち主。アマチュア無線の交信履歴を記録するために70歳でパソコンを始めるなど、チャレンジ精神旺盛な方でした。

※皆さまへお願い
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