認定日2015年7月6日
佐々木 一男(ささき かずお)さん 昭和18年1月4日(72歳)男性
分野 地域貢献
詳細 ボランティア活動
推薦者 及川 幸男(おいかわ ゆきお)・佐和子(さわこ)さんご夫妻
【活動の経緯】
2003年7月に旭山直下型地震が発生し、佐々木さんの住居の前にあった矢本消防署河南出張所が壊滅状態となり取り壊され更地になりました。時間の経緯とともに更地に草が伸び出し、荒れ放題になっていく様子を見ているうちに、ふと、「子供の遊び場もないし、子供たちが自由に遊べる場所を確保するために草刈りをしよう。」と思いつきました。
その後、2011年3月の震災で、同年8月に仮設住宅がこの空き地に建設されました。佐々木さんが「仮設周辺の草刈りを市でやってくれないのか?」と問い合わせたところ、「仮設の自治会でやらなければならない」という回答がありました。被災した皆さんが経験のない草刈りをするのは大変だろうとの思いから、仮設住宅周辺の草刈りを続けることを決意し、あわせてゴミ集積所周辺の清掃作業を始めました。この活動は及川さんご夫妻が仮設住宅退去された現在も続けられています。
【活動の魅力】
真夏に大粒の汗を流しながら草刈りをしている時、仮設に住む人に「ありがとう」の言葉をもらい、続けてこられた。仮設を退去された方全員から感謝の言葉をいただき大きな励みとなっている。仮設団地の入居世帯数は現在二戸だけとなっており、残された住民さんは焦りみたいなものを感じているだろうと、できるだけ自分から声掛けをするようにしている。
【推薦人の及川さん談】
仮設に住む一人として、「いつもいつもありがとうございます」の気持ちでした。主人の体が不自由であり、自分たちがすべきことを率先してやっていただけることに、ただ感謝の気持ちだけでした。また、畑で採れた旬の野菜などを団地の皆さんに分けてもらい住民として本当にありがたかったです。
【今後について】
あたり前のことをしているだけであり、元気な間は今まで通り続けていきたい。
【メッセージ】
会社生活を全うし会社生活で得た経験から何があっても『やればできる』の心意気・信念で過ごしてきました。このことをこれからも大切にしていきたいです。
【取材者の感想】
今までの取材とは違い、仮設住宅ではなくご自宅への訪問であり、少し緊張して入れていただきました。推薦人の及川さんの奥さまにも同席していただきましたが、佐々木さんは温厚な方で奥様もとても素敵な方でした。
草刈りという一つの活動を2003年7月以降12年間に渡り現在も続けられているのに、お話をさせてもらっている間、一片も態度に出てこない様子に、ただただ頭のさがる思いと自分の未熟さに恥ずかしさを覚えました。会社生活を完全燃焼された故の今なんだなぁ〜と。
今回の取材は、今までとは違い仮設住宅をはなれ離れ、また、工芸や演芸と違い中々形に表れ難いものでしたので、皆さんに上手く伝えることができたか?自信がありませんが、何かを感じていただくことができれば嬉しく思います。
最後になりますが、佐々木さんが今日まで取り組んでこられたのは、ご自身の強い心と奥さまの理解と協力なしではできなかったことだと思います。改めて佐々木さん夫妻に感謝を申し上げます。ありがとうございました。
後記
なお、今日の認定の様子は東北放送にて紹介される予定です。番組名は平日夕方の「Nスタみやぎ」です。放送日は今月14日(火)。番組に変更がなければ、18:30頃に登場と聞いていますので、ご都合つく方はご覧ください。